駐車場の附置義務とは?対象となる建築物の基準や制度の見直しも解説

駐車場の附置義務とは?対象となる建築物の基準や制度の見直しも解説

店舗や事務所を選ぶ際は、駐車場の附置義務とは何か、どのような建物が対象になるのかを把握する必要があります。
設置が義務付けられた駐車場でも、テナントが利用できるとは限らず、対象規模や必要台数も自治体の条例によって異なるためです。
本記事では、附置義務の仕組みと対象建築物の基準、駐車場の整備をめぐる現状について解説します。

附置義務とは?

附置義務とは、一定の地区にある建築物の新築や増築などに際して、駐車施設の設置を求める制度です。
駐車場法に基づき自治体が条例で基準を定め、路上駐車の抑制や交通の円滑化を図ります。
対象地区には、駐車場整備地区、商業地域、近隣商業地域、周辺地区、自動車ふくそう地区などが対象です。
ただし、区域内のすべての建物に義務が生じるわけではなく、用途や床面積、工事内容も関係します。
設置場所は原則として対象建物や敷地内ですが、条例で認められれば敷地外の隔地駐車場を利用できる場合もあります。
なお、附置義務駐車場はテナント専用の区画を保証する制度ではありません。
店舗や事務所を借りる際は、契約可能な区画や来客用などの利用区分を別に確認しましょう。

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附置義務の対象となる建築物の基準

附置義務の対象は、建物の所在地区、用途、床面積などを基に自治体の駐車場条例で決まります。
床面積2,000㎡以上が基準になる場合もありますが、全国共通ではありません。
東京都の駐車場整備地区や商業地域などでは、特定用途部分と非特定用途部分の4分の3の合計が1,500㎡を超える建物が対象です。
一方、周辺地区などでは特定用途部分が2,000㎡を超える建物が対象です。
特定用途には店舗、事務所、飲食店、病院、工場などがあり、2026年4月には共同住宅も追加されました。
必要台数は、用途別床面積を条例の1台当たりの基準床面積で割って算定します。
ただし、用途別の計算方法や緩和規定もあるため、延べ床面積だけで必要台数を断定することはできません。

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附置義務駐車場の現状と制度の見直し

附置義務駐車場は、地域の需要に合わせて設置基準を見直す動きが進んでいます。
公共交通が充実した地域では、条例にしたがって整備した駐車場の利用率が低く、余剰が生じる場合があります。
一方、車の利用や搬入・搬出が多い施設では、駐車スペースの確保が重要です。
国土交通省は2025年に標準駐車場条例を改正し、公共交通の利用促進に伴う緩和や集約駐車場への設置を盛り込みました。
横浜市でも2026年に条例を改正し、対象規模や算定基準の緩和、利用実態に応じた台数の緩和制度を導入しています。
ただし、附置義務台数が減っても、来客や従業員が利用できる区画が十分とは限りません。
物件選びでは、実際に契約できる台数や荷さばきスペースの有無まで確認することが必要です。

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まとめ

附置義務は、建物の駐車需要に対応するための制度であり、駐車場の設置基準は自治体の条例ごとに異なります。
対象となる地区や用途、床面積にくわえ、制度の見直し状況も確認し、条例上の必要台数と実際に使える区画を区別することが大切です。
店舗や事務所では、来客や従業員の利用を想定し、契約可能な台数と荷さばき場所を確認しましょう。
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